【府中のからだ塾】がん転移のしくみ

もっと遠くへ

がんのお話は今回で最後です。 前回はがん死の元凶は転移であるというお話でした。転移を理解することが重要ですよということでした。今回はその重要な転移のしくみについて詳しくお話してがんについてのお話はおしまいにしようと思います。

 

がん転移の種類

がんの転移には3種類あります。実際の転移は3つの組み合わせによります

1.リンパ行性
 

がん細胞がリンパ管にの中に入ってリンパ液にのって遠くまで行くことです。

2.血行性
 

がん細胞が血液の中に入って血液の流れにのって遠くへ行くことです。

3.浸潤(しんじゅん)性

がん細胞が無理やり外に出てその組織の隣にめり込んで入っていくようなもののことを言います。浸潤性は別名、播種(はしゅ)性と言います。種を播(ま)くと書きます。種を播くようにばらまかれるように浸潤して広がっていくことから播種性と呼ばれます。

 

がん転移のステップ

では現実的にどのように転移していくのかを見ていきましょう。

 

浸潤

ステップ1:離脱

まずはもともとある場所からがん細胞が離れます。正常な細胞は同じ細胞同士接着剤のようなものでくっついているのですが、がん細胞はそれを出しませんで隣の細胞から離れます。これを「離脱」といいます。

ステップ2:浸潤

細胞から離れたは良いですが、今度は臓器を包んでいる膜を破らないと外に出れません。そこで、細胞同士をくっつけている線維組織をとかして孔を開けてそこを通って外に出ます。これが「浸潤」です。

※線維組織:体中にどこにでもあって細胞同士をつないでいる組織

実は線維組織を溶かしているのはがん細胞ではありません。 線維芽細胞と言って、古くなった線維組織を溶かして自分が線維組織になるという細胞がいます。

この細胞が線維を溶かす能力を持っています。

がん細胞は線維芽細胞をそそのかして溶かす必要のない線維組織を溶かして孔を開けそこからがんが外に出ていきます。どんな手を使ったかは知りませんが なかなか狡猾な方法です。ここで血液に入ったりとかリンパ管に入ったりします。

 

血行、リンパ行性転移

●原発巣の近くのリンパ管に侵入

血管、リンパ管の壁の細胞も線維組織で繋ぎ止められているので、今のしくみを使えば血管の中、リンパ管の中に自在に入って行けるわけです。原発巣の内臓から外に出てそこから血管、リンパ管に入っていけるのですが、直で血管に入ることはあまりありません。

まず、リンパ管の中に入るというステップをがん細胞は踏んでいきます。

なぜならば、血管の壁よりもリンパ管の壁の方がはるかに薄いから入りやすいのです。リンパ管の中のリンパ液の流れは、静脈の中の血液の流れよりもはるかに遅く、壁も薄い。ですので、がん細胞はまずリンパ管の中に入ることをトライします。

 

●リンパ行性転移が血行性転移に移行

通常うまい具合に成功して、リンパ節に移っていって、一旦休みを取ってパワーアップします。

普通、リンパ節というのは病原菌などを殺してくれるのですが、がん細胞が十分に成熟していると逆にリンパ節の細胞を殺します。そうしてパワーアップしたところで血液の中に入ります。

一旦血液に入ってしまったが最後、動脈も静脈もスピードが速いですから、遠くまで行けるとなります リンパ行性転移が血行性転移に移行した瞬間です。

 

●接着

血液にのって遠くに行っただけではダメなんです。行った先で増えて大きくならなければなりません。 それをどうやるか…

まずは接着です。血液にのってあちこち行きますが、行った先でまず血管の内側に貼りつく。 がん細胞が自分の表面に持つ腕のようなもので血管内壁の表面に張り出した棒のようなものにしがみつくわけです。これが接着です。こうしてとりあえず血管内壁に貼りつきました。

 

●遊出

貼りついたら今度は血管の壁をかき分けて、血管の外に出て行かなくてはならりません。血管の外に出ていく現象を遊出と言います。

がん細胞は大きいままでは血管の外に出れないので自分の体を曲げて狭い孔を潜り抜けていきます。一旦抜けてしまうと、血管の外になにかしらかの臓器があります。その臓器の壁をさっきの「浸潤」という仕組みで溶かして、臓器の奥深くに入っていってそこで仲間を増やします。

なんで血管の内側に棒を張り出しているの?

この接着・遊出というのは、マクロファージなどの白血球が普通に行っている技なのです。血管の内壁に捕まる棒のようなものが張り出しているのは白血球の為。ふだん、白血球はこれを使って炎症の現場に行って、血管の壁を通り抜けて、そこで敵を撃退するということをやっていますので、なくてはならないものなんです。

がん細胞はもともと体に備わっている正常な細胞の機能を自分のために悪用しているのです。だからがんが転移できないようにしようとすれば同時に正常な機能もやられてしまうのです。なかなかずるがしこいのです。

 

●腫瘍血管の新生

いよいよ仕上げです。新生血管。腫瘍血管とも言われます。これは、がん細胞が自分のためだけに使う血管です。

最初はがん細胞もやや謙虚に、そこら辺の組織間液にひたって、隣の組織と同じように酸素も栄養ももらって満足してるのですが、仲間が増えてくると態度が変わります。

増殖して大きく(直径2ミリ以上ぐらいに)なってくると団結して血管を作ります。

どうやって作るかというと血管新生因子というものを分泌します。新しく血管を作る成分です。すると血管が周りにできます。一方の端はがん細胞に接続して、もう一方の端は手近な正常な血管に接続します。

これにてがん組織は、自分のためだけの栄養酸素の流入口を確保できたということで、あとはもう大きくなるばっかりとなります。隣の細胞には絶対負けないので、ひたすら大きくなるばっかり。

これが遠隔転移の完了ということになります。

 

ありがとうございました

いかがでしょうか、カイロプラクティックの専門学校の時に学んだ、がんのお話を改めて学んでみるとああ、そういうことだったのかという発見がありますね。がんというのは実に上手に自分の仲間を増やしますね。自分の手を汚さずに結界を破ったり、不死身になったり。ただ、子供の頃は簡単にやられてしまう弱い細胞でしたね。ストレスが多いとがんになりやすい。というのも納得がいきました。

筋骨格系の話だけではなくこのような話も普段の生活に役立つなと感じました。 これからも引き続きからだ塾をよろしくお願いします。

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