【府中のからだ塾】動作の名称3―内転・外転―
- 2017年12月06日
- ブログ
「内転、外転」という言葉を聞いたことがありますか?
多分ないと思います。
医療関係をやっている人は当たり前にありますが、普段の生活ではおそらく使ったことはないと思います。
言葉の意味を憶えればわかりますのでしっかり憶えていきましょう。
ある基準線をつくります。
その基準線に対して、近づいていく動きを「内転」、遠ざかる動きを「外転」と言います。
これが外転、内転という言葉の定義です。
普通、特に断りがない場合には基準線というのは正中線です。
正中線とは体のど真ん中の線でしたね。
注意してほしいのが「内旋・外旋」という言葉がこの後に出てきます。
内旋、外旋という言葉と内転、外転というのは、字は似てますけれども、全然縁もゆかりもないものですから、気を付けてください。
内旋、外旋というのは内側に回す、外側に回すということですが、内転、外転は「転がす」という字を使っていますが回るという意味はありません。
今言ったように基準線から離れるか、基準線に近づくか、という意味であって、転がる回るという意味は一切ありません。
肩
それでは、肩関節の外転、内転はどういうものでしょうか。
肩が動くことによって上肢が正中線から離れます。
「正中線から離れるというのが外転」という意味なのでこれが外転です。
反対が内転。上肢が正中線に近づきます。
外転、内転ということになります。
よろしいでしょうか。
肩関節の内転、外転でした。
股関節
今度は股関節。
同じ理屈でいけますね。
足が広がるような動きが外転。
反対に閉じる動きが内転ということになります。
横に動かすような動きですね。
手関節
手関節。これがちょっとややこしいです。
手首の関節の外転、内転というのもよく言葉としても使います。
ここで復習。
解剖学的肢位というの憶えていますか?
解剖学的肢位とはどういうものでしたっけ。
難しくないですね。
手のひらを前に向けて突っ立つ。
解剖学的肢位。
これがここで威力を発揮します。
まず、手関節の外転、内転というのはどういう動きでしょうか。
手首が動くことによって手が正中線から離れることを外転、近づくことを内転といいます。
同時に親指の方の側を橈側と言いました。
小指の方の側を尺側と言いました。
外転と言うのは橈側の方に手首が動くことでもあるので橈屈(とうくつ)とも言います。
反対は尺側に手が動くので尺屈(しゃっくつ)とも言います。
・ 外転=橈屈
・ 内転=尺屈
です。
ここで、必ず意地悪な質問が来るのです。
「手のひらが後ろ向いてたらどうするんですか?」
そうすると今度は橈屈すると手は正中線に近づきますね。
尺屈すると手は正中線から離れます。
手のひらが後ろを向いていたらば、「橈屈=内転」で、「尺屈=外転」となるのでしょうか。
なりませんね。
手のひらが向いてる方向によって動作が変わってきたら大変なことになってしまいます。
そう、誰が何と言おうと「外転=橈屈」です。
手のひらが後ろに向けば、たしかに橈屈すると手は正中線に近づきますが、それでも「外転」です。
それはなぜかというと、「解剖学的肢位を基準にしてお話をする」というルールがあるからです。
ということで「外転=橈屈」、「内転=尺屈」。
両方とも憶えましたか?
外転、内転でした。
今回はここまでとします。
===================================================
東京都府中市宮西町3-4-1T.K.Kビル1号室
京王線「府中駅」から徒歩7分
京王線・JR南武線「分倍河原駅」から徒歩10分
JR南武線・武蔵野線「府中本町駅」から徒歩11分
TEL:042-361-1100 「ホームページを見て…」とお電話ください。
受付時間 平日10:00~20:00 土日祝10:00~16:00
お問い合わせフォームは24時間受け付けています。
質問、ご相談などお気軽にお問い合わせください。
===================================================